抗がん剤との旅 12月 18日

 さぁ,始まりました。 新しい治療 まずは 吐き気止めから点滴です。
この吐き気止めが 効くんでしょうね。 今までの抗がん剤でも 俺は吐き気を起こして来なかった。


 今日の 5本について 名前を知ったから ちょいと調べて書いときましょう。
でも、俺のスタイルは 効能の良いとこ取り 副作用は 見てないんだな〜
ま、情報として 信じては行けません。 何時もの事ですけど。


 1本目  何時もの吐き気止め
 2本目  抗がん性抗生物質 がん細胞のDNA合成を妨げ、DNAを切断して
      がん細胞を殺す。
 3本目   がん細胞の中で鉄と結びついて 酸素を活性化させ 
      DNA鎖を切断してがん細胞の増殖を抑制
 4本目   ニチニチソウと言う植物から抽出 植物アルカロイド 
      細胞分裂の際に働く微小管の形成を阻害して がん細胞の分裂を妨げる。
 5本目   アルキル化剤という薬物群に属する抗がん剤 
      これも DNAを切断と有る

 今回は DNAと言う言葉が多いね〜 なんだっけ? 確か デオキシリボ核酸
こんな名前かな。菌とか ウイルスの話なら,まだ見えるかなと思うけど、
ここまで行くと 顕微鏡で覗く世界なんだな〜 遺伝子とかだもんね。

 そうそう、俺の治療の方は 3本目までは良いペースで進んだのよ。
途中 回診もあって、先生も 君は このまま吐き気無しで行けるかも知れないね。
これ,けっこう 気持ちの持ち様の所が有るからね。なんておっしゃってくれて
よし、好い感じなんて思ったりもしてたのよ。
点滴しながら 昼食ももりもり食べて 何時もと変わらず。
 

 で、午後 4本目にかかった時ですよ。 新しい薬が 血管の中を流れて行くのが 分かったんですよ。
ちょっと冷たかったんだ。 そしたらね、体が ガタガタ震え出して
歯の根も合わないって言うのかな? こりゃ〜 ヤバいって感じる。
ナースコールで来てもらい、とにかく 今は熱をあげた方が良い、
横になって布団をかぶって、足元には湯たんぽ これ気持ち良かった〜 足先が冷えきってるんだよね。
気持ちよくて ぽかぽかしてても 寝るわけにはいかないんだよ。時々 震えが来るからね。
一時間くらいかな〜 熱の方は高い方に落ち着き出して 39.2度だったかな。
そこからは 布団をはがして 氷枕 ふう 忙しい。 でも点滴は その間も落ち続け
4本目の長い点滴が終わる頃には なんとか平熱に近い所まで 落ち着いてくれたんだ。
こんだけ、薬を入れば、体だって いろんな半応を起こすよな〜
俺は、食い意地の方で 腹減った〜 なんか塩っぱいのが 食いて〜なんて考えてたんだよ。


 で、いよいよ 最後の5本目 刺し変わって すぐ、やっぱり なんか食いたくて、
差入れのオニオンスープを カップに入れてお湯を注いだ瞬間、痛〜 
なんか、血管が痛い。 看護師さんからは 漏れる事も考えられるから、痛かったら
すぐに呼ぶ事と 何度も言われてる。これか! で、点滴を止めて、ナースコール
針の回りのガーゼを取ってみると 少し プクッと腫れているようだ。
もう、この針は使えないので まず 抜いて 反対の手に 新しい点滴路の確保
漏れた液の手当もある。 漏れたのは 抗がん剤でそのままにしておくと、
回りの組織を 壊死させる事も有るとか。 マメッコ注射って,分かりますかね。
ツベルクリン反応の時にやっていたと思うのですが、皮膚と筋肉の間に 少しずつ
薬液を入れる注射です。これが痛いんですよ。皮膚と筋肉の間を無理矢理はがすんですから。 
これを漏れたと思われる場所に 10カ所以上 射って それから 真ん中にドーンと行きます。 
痛かった〜 マルクと対張ってるね。こっちの痛みは 持続していたいのが効く〜


 で、反対に確保した点滴路からも、入れ始めたら 変 血管が痛い。
漏れてる訳じゃなく 血管が 針の先 7.8cm位まで はっきりと分かって 痛みが有るんです。 調べてもらうと 血管痛と言って この薬を点滴する時にまれに有る事の様です。 ほんと、いろんな事が有るもんです。


 これは 小さな湯たんぽの様な物で 針の回りを温めると 少しだけ 楽になりました。
でも入れてしまわない事には 今日の治療が終わらないので、時々 来る痛みを 我慢しながら、がんばったよ。
で、この騒ぎで 熱がどっかに行ってしまった。
で、いつの間にか 夕食の時間 ここも、痛みをこらえながら, しっかり美味しく頂いてます。
あ〜忘れてた オニオンスープ ちゃんと飲んだよ。
 

 抗がん剤との旅 通算 10時間だった。
 さすがに、疲れたな〜